旧日本海軍の戦艦、空母や航空機などについて簡単にご紹介します


軽巡 龍田

軽巡洋艦 龍田【天龍型軽巡洋艦 ニ番艦】
Light Cruiser  TATSUTA 【TENRYU-class Light Cruiser 2nd】


参考資料 『写真・太平洋戦争の日本軍艦 [大型艦篇][軽艦艇篇]』(阿部安雄・中川勉)
起工日 進水日 竣工日 退役日(沈没)
八丈島沖
建 造
1917年7月24日 1918年5月29日 1919年3月31日 1944年3月13日 佐世保海軍工廠
基準排水量 全 長 全 幅 速 度 馬 力
3,230t 142.65m 12.34m 33.0ノット 51,000馬力







潜水艦は苦手 支援訓練など裏方で活躍 龍田


【天龍】同様、高速の水雷戦隊旗艦を務める目的で【龍田】は建造されますが、やはり小さすぎたため、時代の変化に追いつくための強化をすることができませんでした。

【龍田】は最後に潜水艦の魚雷によって撃沈されるのですが、逆に潜水艦を沈めたこともあります。
ところがそれは、帝国海軍の潜水艦でした。

演習中、【龍田】【第43潜水艦】と衝突事故を起こし、【第43潜水艦】は立て直すことができずに沈没してしまいます。
天候や潮流が救助を妨げ、結局【第43潜水艦】の乗員45名は全員死亡してしまいました。

事故といえば、【龍田】は日本の海軍史上でもとても重要な事件、「友鶴事件」にも関わっています。
【龍田】は当時、【友鶴】と同じ第二十一水雷隊に所属し、演習標的艦を務めていました。
演習中は波が高かったのですが、【友鶴】をはじめとした「千鳥型水雷艇」は90度の傾斜でも復元できる設計なので、演習は継続されました。
ところが、その傾斜が40度を超えた瞬間、突如【友鶴】は転覆してしまったのです。
天候はまたも悪天候、救助できた人数は非常に少数でした。
【龍田】はその【友鶴】の捜索と曳航を行っています。
この事件は、既存もしくは建造中・計画中の多くの艦に大きな改装・変更を強制させる大事件でした。

その他にも「美保関事件」という、【神通】【蕨】の衝突事件にも関わっており、何かと事件とは縁のある軽巡でした。

さて、戦時中は【天龍】と同じく活躍は厳しく、支援・輸送などで日本に貢献します。
ところが血気盛んに戦いを求めていた【天龍】とは違い、【龍田】のこの忠実な行動は逆に【龍田】の地位を押し上げることになります。

【天龍】とともに挑んだ「ウェーク島攻略作戦」以降は、あまり戦いには参加せず、出撃予定だった「ポートモレスビー作戦」も、「珊瑚海海戦」の敗北を受けて作戦中止となっています。

【天龍】が血気盛んに「第一次ソロモン海戦」に参加した一方で、【龍田】はその時輸送任務についていたため、この戦いには参加していません。
「ガダルカナル島の戦い」【龍田】が戦場に出てきたのは「ラビの戦い」の陸軍支援の時で、この時はニューギニア島ミルン湾への艦砲射撃や兵員輸送を行いました。
しかし「ラビの戦い」は結局いたずらに戦力を失う形となってしまい、【龍田】の働きは成果を残すことができませんでした。

1943年になると日本はガダルカナル島からの撤退を開始。
そして4月、【龍田】は唐突に第十一水雷戦隊の旗艦に任命されます。
第十一水雷戦隊は訓練用の戦隊でしたが、旧型鑑だからと言える余裕もなく、【龍田】は竣工から24年で初めて旗艦に就任するのです。

訓練用の戦隊ですから【龍田】はしばらく戦線から遠のきます。
そして戦況が悪化の一途をたどる中、1944年3月に【龍田】は絶対防衛ラインであるサイパン島への輸送船団「東松2号船団」の護衛艦隊旗艦に就くことになりました。
しかし悪天候で視界不良の中、航行している「東松2号船団」に迫り来るのは【米潜水艦 サンドランス】
【龍田】が気づいた時にはもう遅く、魚雷は【龍田】を絶命させるには十分な損傷を負わせます。
【龍田】は懸命な処置でなんとか沈没を阻止しようと踏ん張りますが、やはり老朽化の影響は荒波に耐え切れず、被雷から10時間後、ついに沈没してしまいました。
【天龍】同様、浸水によるゆっくりとした沈没だったため、こちらも多くの乗員が救助されています。

<余談> 竜田揚げの語源は【龍田】

ある日、艦内で唐揚げを作ろうとしたところ、ころもに使われる小麦粉がないことに気が付きます。
あるのは片栗粉だけ。

「いけるんじゃない?」

ということで、片栗粉で鶏肉を揚げた結果、意外と好評でした。
これが【竜田揚げ】として世に広まった、という説があります。

肉じゃがやハヤシライスが海軍によって生み出された歴史もありますし、意外とこの話も本当かもしれませんね。


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